第41回日本自殺予防学会

第41回日本自殺予防学会

会長挨拶

精神医療の遠隔化とその未来~コロナ禍を乗り越えて~
―第21回日本外来精神医療学会開催に向けてー

市川佳居   レジリエ研究所

 この度、第21回日本外来精神医療学会を令和3年10月16日(土)・17日(日)に、メインテーマ「精神医療の遠隔化とその未来:コロナ禍を乗り越えて」のもと開催する運びとなりました。

 コロナ禍によるニューノーマル時代において、企業では新しい働き方としてテレワークという勤務形態へシフトする動きが高まっています。学校・大学でもオンライン授業が主流となりました。その動きは精神科診療においても同様であり、診療・カウンセリング・保健指導等の様々な場面においてオンラインによる遠隔支援が行われ、今後ますます普及、定着していくことと思われます。そのような経緯のもと、本大会では精神医療場面における遠隔支援方法を紹介・再考し、その未来像を参加者の皆様とともに考える機会にしたいと考えております。

 今回の大会開催に関しては、オンライン開催にするか、現地開催にするか、実行委員会では何度も検討させていただきました。会員の皆様の中には、産業医としての研修単位が必要な方も多くいらっしゃり、その場合、対面での現地参加が必要です。ですが、ウイルスの封じ込めがされていない場合、緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置がいつ施行されるかわからず、その場合、開催がキャンセルになってしまいます。以上の点を考慮した結果、今大会は、一日目は産業医ポイント付与が可能な現地開催、二日目は、コロナ禍においても感染を心配することなく安心して参加ができるオンライン開催とさせていただきました。

 現在、コロナ禍により、我が国の国民は、不安や抑うつ気分が高い状態が続いていると言われています。厚労省の発表によれば、2020年10月には女性の自殺率が前年同月に比べて83%増加、男性は22%の増加であり、結果として、令和3年1年間の自殺者数は前年比11.1%の増加でした。外来精神医療の専門家は、コロナ禍のメンタルヘルス問題への様々な支援をこの1年、行ってきた結果、多くの新たな知見が蓄積されてきました。

 本大会では、テレワーク時代の働く人への支援に関するテーマの教育講演(角田透先生)や、新型コロナウイルス感染症の拡大と多文化間精神医学というテーマでのコロナ禍の国内の外国人への対応についての教育講演(阿部裕先生)をはじめ、ビデオおよびSNSを用いたEAPカウンセリングの現状について、コロナ禍の遠隔精神医療や遠隔保健指導についてのシンポジウムなど、2020年春からの1年半のコロナ禍で培ってきた、精神医療の新しい手法に関する様々な経験や情報をご発表頂きます。また、Withコロナ、Afterコロナのために必要とされる、レジリエンス力の測定体験も用意されています。さらに、オンライン開催ということもあり、皆様には、オンライン・マインドフルネス、および、オンライン・ヨガの体験もご用意させていただきました。

 是非とも多くの皆様方のご参加、ご協力を心よりお願い申し上げます。

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